まず始めに、とても大事なことをお伝えします。
シングルストロークで一番重要なのは、リバウンドです。
これは本当に大事なポイントなので、最初にしっかり押さえておいてください。
なぜリバウンドが命なのかというと、
シングルストロークは「自分の力で叩き続ける奏法」ではなく、
スティックを落とした時に生まれる跳ね返りを利用して叩く奏法だからです。
この考え方が分かっているかどうかで、
シングルストロークの上達スピードは大きく変わってきます。
シングルストロークを速く叩くために、
「腕の筋肉をもっとつけなきゃいけないんじゃないか」
「アスリートみたいにムキムキにならないと無理なんじゃないか」
そんなふうに思っていませんか?
確かに、ある程度の筋力が必要になる場面もあります。
ただ、マッチョじゃなくてもシングルストロークは速く叩けます。
というよりも、実は力任せに叩こうとする方が、かえって速く叩けないケースが多いんです。
力を入れすぎると、スティックの跳ね返りを止めてしまって、
自分で自分の動きを邪魔してしまうんですよね。
ここで一度、
「良いシングルストロークとはどういう状態なのか」
それを身体で感じてもらうために、実践してみましょう。
もし今スティックを持てる環境なら、ぜひ一緒にやってみてください。
「こんなの簡単でしょ」と思って飛ばしたくなる方もいるかもしれませんが、
実はこの動き、ちゃんとできている人は意外と少ないです。
普段からドラムを叩いている方も、ぜひ確認のつもりで実践してみてください。
それではやってみましょう。
まずは肩の力を抜いて、全身をリラックスした状態で構えます。
変に気合を入れたり、構えすぎたりしないのがポイントです。
スティックの持ち方は、親指と人差し指で軽くはさみ、
残りの3本の指は「握る」のではなく、スティックにそっと添えるだけにします。
その状態で、手首を軽く上げて、スティックを下に落とします。
ここで特に意識してほしいポイントが、2つあります。
1つ目。
力強く叩きにいかないこと。
床に向かって叩きつけるのではなく、
「軽く放り投げる」ようなイメージでスティックを落としてください。
2つ目。
スティックを放り投げると、必ず跳ね返ってきます。
その跳ね返りに逆らわず、
スティックが自然にスタートポジションへ戻ってくるのを待つこと。
自分から無理に引き上げようとしないのがポイントです。
この時、身体や腕に力が入っていると、
スティックはうまく跳ね返ってきません。
「ちゃんと跳ね返らないな」と感じたら、
それはほぼ間違いなく力が入っています。
必ず、リラックスした状態で取り組んでください。
この2つがしっかり意識できていれば、
強く叩かなくてもスティックが自然に跳ね返ってくる感覚が分かるはずです。
次に、連続して叩く場合をイメージしてみましょう。
この時におすすめなのが、バスケットボールのドリブルをイメージすることです。
ドリブルって、ずっとボールを床に押し付け続けているわけではないですよね。
ボールを押すのは一瞬で、あとは跳ね返ってくるのを上で待っている状態だと思います。
シングルストロークもまったく同じです。
手首を落とすのは一瞬。
その後は、スティックが跳ね返ってくる力を利用して、
自然にスタートポジションへ戻る。
この動きを繰り返しているだけなんです。
そしてこれは、
テンポが遅い時だけの話ではありません。
どれだけ速くなったとしても、
シングルストロークの基本的な考え方は変わりません。
速く叩ける人ほど、
実は力を使わず、リバウンドを上手く味方につけているんです。
